最終更新日 2025年8月14日

ITパスポート試験の難易度はそれほど高くありません。
IT未経験の初心者でも、しっかりと対策をすれば十分に合格できます。
ITパスポートは経済産業省が実施する国家試験(情報処理技術者試験のレベル1)で、社会人から学生まで毎年20~30万人以上が受験する人気資格です。実際、試験の平均合格率は約50%(2人に1人が合格)と国家試験の中では高めです。
ただし「簡単そう」と侮って無勉強で挑むと半数は不合格になる現実もあります。
この記事では、合格率のデータや他資格との比較、自身の体験を交えながら初心者でも合格できる理由を詳しく解説します。
「どれくらい難しいの?自分に合格できる?」という不安を解消し、安心して勉強を始められるようサポートします。
ITパスポート試験の合格率はどのくらい?半分が合格する試験

ITパスポートの合格率ってどれくらいなんですか?難易度を測る指標になりますよね?

直近では合格率は平均で約50%前後だよ。統計上は2人に1人が合格している計算だね。実際、情報処理推進機構(IPA)による公式発表によれば2023年度の合格率は50.3%でした。毎年だいたい5割前後で推移しており、これは国家試験としてはかなり高い水準です。
実際、情報処理推進機構(IPA)による公式発表によれば2023年度の合格率は50.3%でした。毎年だいたい5割前後で推移しており、これは国家試験としてはかなり高い水準です。
ただ、高い合格率とはいえ裏を返せば半数近くは不合格になっているということでもあります。
実際、私の周りでも「ITパスポートは簡単」と油断してほとんど勉強せずに受けて落ちてしまった人もいました。合格率50%という数字は「しっかり準備した人は受かるが、準備不足だと落ちる」ラインとも言えるでしょう。
また、受験者層によって合格率には差があります。IPAの統計データでは社会人受験者の合格率は53.0%と半数以上なのに対し、学生受験者の合格率は40.2%とやや低めでした(2023年度、IPA公式発表より)。
これは仕事での実務経験がある社会人の方がビジネス分野の問題に有利で、逆に学生は慣れない用語に苦戦しやすい傾向があるからかもしれません。それでも40%前後の学生合格率は決して低くなく、きちんと勉強すれば学生やIT未経験者でも十分合格できることを示しています。
受験者区分 | 2023年度の合格率 |
---|---|
社会人 | 53.0% |
学生(高校・大学生等) | 40.2% |
全体平均 | 50.3% |
ちなみに歴代で最も若い合格者は7歳の小学1年生だそうです!
極端な例ですが、小学生でも合格者が出るくらい基礎的な内容が中心の試験とも言えます。一方で受験者全体の平均年齢は33歳前後と社会人が多く受けている試験でもあります。
合格率だけ見ると「簡単そう」と感じるかもしれませんが、国家資格である以上はしっかりとした準備が必要です。ただし合格率50%という数字は裏を返せば「適切に対策すれば半数以上が受かる試験」という心強い指標でもあります。

国家試験の中では易しめ?他の資格との難易度比較

合格率50%って高いですね!国家試験としてはやさしい方なんでしょうか?やっぱり基本情報技術者試験とかより簡単なんですか?

そうだね、ITパスポートは国家試験の中でも比較的やさしい部類だよ。たとえば上位資格の基本情報技術者試験の合格率は20~30%程度で、ITパスポートの約半分以下なんだ。
基本情報技術者試験ではプログラミングやアルゴリズムの問題もあり難易度がぐっと上がります。それと比べればITパスポートは内容も基礎的で、合格率から見ても取り組みやすいことが分かります。
なお、ITパスポートは情報処理技術者試験におけるレベル1(最も易しい区分)に位置づけられており、基本情報技術者試験はレベル2です。制度上から見ても、ITパスポートはまさに入門編と言えるでしょう。
さらに他の代表的な国家資格と合格率を比較してみましょう。
たとえば宅地建物取引士(宅建)は15%前後、公認会計士に至っては約10%以下と非常に狭き門です。それに対しITパスポートは50%前後ですから、数字上はかなり合格しやすい資格と言えます。
では「合格率が高い=誰でも簡単に合格できる試験」かというと、決して油断はできません。ここ数年で出題範囲が拡大し、クラウドやセキュリティなど新しい技術分野の知識も問われるようになっています(近年シラバス改訂により範囲拡大)。
幅広い知識が必要なため、しっかり勉強しないと解けない問題も多いのが実情です。実際、ネットでは「ITパスポートは簡単」という声も見かけますが、鵜呑みにして準備不足だと痛い目を見るかもしれません。
私自身、基本情報技術者試験にも挑戦した経験がありますが、それに比べればITパスポートは確かに易しく感じました。しかし初学者にとっては聞き慣れない用語も多く出てきますし、範囲が広い分満遍なく勉強する努力は必要でした。
合格率の高さに慢心せず、「入門レベルとはいえ国家試験」という適度な緊張感を持って臨むことが大切ですね。
資格試験名 | 平均合格率(目安) | 難易度の印象 |
---|---|---|
ITパスポート | 約50% | 易しめ(入門レベル) |
基本情報技術者 | 約25% | やや難しい(登竜門) |
宅建(参考) | 約15% | 難関 |
こうした比較からも、ITパスポートは合格率だけ見ればかなり優しい試験です。他の試験では合格まで何年もかかるケースがありますが、ITパスポートなら短期集中の勉強でサクッと取得できる可能性があります。
ただし繰り返しになりますが、「簡単そうだから大丈夫」と無対策で挑めば不合格になるリスクは十分ある点は忘れないでください。実際の合否はあくまであなたの準備次第です。

IT未経験でも本当に合格できる?その理由と必要な知識

私はIT業界未経験なので不安です…。専門的な知識がなくても合格できるものなんでしょうか?

大丈夫、ITパスポートは未経験者でも十分に合格可能だよ!
試験範囲は広いものの、一つ一つの内容はITの入門レベルです。高度なプログラミング知識や専門スキルは一切要求されません。
私は文系出身で受験前はプログラミング経験ゼロでしたが、それでも独学で合格できました。出題は基本的に用語の意味や仕組みの理解を問うものが中心で、初歩的な内容から出題されます。
ITパスポート試験に出ないものの例
プログラミングのコーディング問題、複雑な数学の証明問題、専門資格で問われるような高度な設計知識…
こうした高度専門分野は範囲外です。計算問題も出ますが、せいぜい二進数と十進数の変換や簡単な利益計算程度で、中学生~高校基礎レベルの算数ができれば十分対応できます。四則演算ができればOKですし、統計や微積分のような高度数学は出ません。
実際の問題例としては、「コンピュータの五大装置に含まれるものはどれか?」や「クラウドコンピューティングの特徴として適切なものはどれか?」といった基本用語・概念を問うものが出題されます。また「企業の売上総利益を求める計算式はどれか?」のようにビジネス分野の基礎知識を確かめる問題もあります。

全問マークシート式(四択)で記述式の問題はなく、試験時間も120分と比較的余裕があります。そして何より満点を取る必要はなく、6割程度正解できれば合格ラインに到達します。
具体的には100問中だいたい60問正解すれば合格になるイメージです(実際はスコア換算ですが概ね60%で合格)。苦手な分野が多少あっても、他で点数をカバーすれば合格できる親切な試験とも言えますね。
もちろん独学でも合格可能です。ただ、広範囲にわたる知識をバランス良く習得する必要があるため、学習には工夫が必要でしょう。初心者向けにわかりやすい教材を使って基礎を固め、過去問演習で出題傾向に慣れれば、IT未経験でも十分合格できますよ。
オススメの参考書トップ10は以下の記事で紹介しているのでよかったら見てください!
私もまずは初心者向けテキストで重要用語の意味を一通り学び、それから過去問を繰り返し解くことで合格点に達しました。
覚えることは多いですが、内容自体は「ITってこういうものなんだ」と興味を持てる基礎知識ばかりで、学習していて楽しく感じる部分もありました。
例えば私はセキュリティの章で初めて見る専門用語が多く苦労しましたが、図解や身近な例を使って理解を進めるうちに「へぇ、こういう仕組みなんだ!」と新鮮な発見があったものです。初心者でもコツコツ学べば必ず知識が身につきますし、それがそのまま得点に結び付く試験です。焦らず一歩一歩覚えていけば大丈夫です。
初心者に優しいポイント | 説明 |
---|---|
プログラミング知識は不要 | コードを書く問題は出ないので、未経験でもOK |
数学は中学レベルまで | 難しい数学問題はなし。二進数変換など基本的な計算のみ |
全問マークシート式 | 四択の選択問題のみ。記述式がないので取り組みやすい |
6割正解で合格 | 満点不要。苦手分野があっても他で補えば合格ラインに届く |
要するに、ITパスポートは「幅広く浅い知識」を問う試験です。
未経験者にとって専門用語の暗記は必要ですが、裏を返せば用語の意味さえ理解してしまえば解ける問題が大半とも言えます。実務的な経験がなくてもテキスト学習で十分対応できる内容なので、「自分は初心者だから無理かも…」と臆せずチャレンジしてみてください。
しっかり準備さえすれば、IT未経験でも合格できる可能性は十分にある試験です。

合格までに必要な勉強時間は?初心者はどれくらい勉強すればいいか

初心者が合格するにはどれくらい勉強時間**が必要でしょう?やっぱり何ヶ月も勉強しないと無理ですか…?

人にもよるけど、未経験者ならおよそ100~150時間が一つの目安かな。
もちろん個人差はありますが、よく言われるのは「IT知識ゼロなら150時間程度、ある程度知識がある人なら100時間程度」という数字です(ユーキャンの解説による)。
例えば私の後輩で全くの未経験から合格した子は、約3ヶ月で計150時間ほど勉強していました。一方、私はある程度ITに触れていたこともあり、仕事後の2時間学習を2ヶ月ほど(計120時間程度)で合格できました。
100時間~150時間というと長く感じるかもしれませんが、1日あたりに換算すれば計画も立てやすいです。例えば1日3時間ペースで勉強すれば、約33日(1ヶ月強)で100時間に達します。毎日1~2時間のペースなら2~3ヶ月が目標になります。社会人で忙しい場合は平日1時間+週末にまとめて学習…という形でも良いでしょう。大切なのは総計でこれくらいの勉強量を確保することです。
中には「2週間で合格した!」という猛者もいますが、そういう人は1日5~6時間ペースでかなりストイックに勉強しています。まとまった時間が取れない場合は、通勤通学のスキマ時間なども活用してコツコツ進めればOKです。
実際、毎日のスキマ時間+週末集中で1ヶ月半ほどで合格したという声も聞きました。自分の生活リズムに合わせて無理のない計画を立てましょう。
受験者タイプ | 必要な勉強時間の目安 | 学習期間の例 |
---|---|---|
IT未経験・文系 | 約150時間 | 1日2時間で約2.5ヶ月 |
多少知識あり | 約100時間 | 1日3時間で約1ヶ月 |
短期集中型 | 50~80時間 | 1日5時間以上で2~4週間 |
私の場合は学校と両立しながらだったので、平日は夜に2時間、土日は5時間というペースで2ヶ月ちょっとかけて勉強しました。
一日の中でまとまった時間が取りづらいときは、昼休みに用語カードを読む、通勤中にスマホの過去問アプリを解くなど工夫してスキマ時間を積み重ねました。結果的に総学習時間は120時間ほどでしたが、効率よく勉強できたおかげで1回で合格できました。
大事なのは自分に合ったペースで継続することです。短期間で詰め込むのが難しければ、少し長めに期間をとって毎日少しずつでも進めればOKです。ITパスポートは範囲が広い分、一度に全部覚えようとせず日々積み重ねる勉強法が向いています。継続すれば必ず知識は定着しますから、焦らず続けていきましょう!

まとめ:初心者でも適切な対策で合格できる!自信を持ってチャレンジを

お話を聞いて、不安がかなり解消されました!努力次第で自分にも合格できそうですね。ちょっとやる気が出てきました!

うん、その調子!IT未経験でもコツコツ勉強すれば大丈夫だから、自信を持ってチャレンジしてみて!
ITパスポート試験は合格率50%前後と比較的易しい国家資格ですが、何もしなくても受かるわけではありません。
しかし逆に言えば、正しい対策をすれば初心者でもしっかり合格できる試験です。実際、多くのIT未経験者が独学で合格を勝ち取っています。
今回紹介したデータや勉強時間の目安を参考にしながら、自分なりの計画を立ててみてください。
適切な教材選びと計画的な学習さえ行えば、あなたもきっとITパスポートに合格できます。合格すればITの基礎知識が身につき、自信にもつながりますよ。ぜひ前向きに挑戦してみてくださいね。
