【Linux】リソース使用率の確認方法(topコマンド・使い方・各項目の見方)

【Linux】リソース使用率の確認方法(topコマンド)

 

更新日:2023年9月19日(火)

>>リソース使用率の確認の必要性

キャパシティープランニングで、今後構築しようとしているシステムがどのくらいの
リソースを必要とするのか確認するためにも、現在のリソースの使用状況を
確認する必要があります。

そこで、使用するコマンドが今回説明する topコマンド です。

キャパシティープランニングについては以下の記事で紹介しているので確認してみてください!

>>topコマンドについて

topコマンドとは

topコマンドは、CPUの使用率やメモリの状況など、現在システムが使用しているリソースを
確認することが出来るツール(コマンド)
です。

topコマンドを使用することで、システムリソースの使用状況や、プロセスの実行状況などを
確認することが出来ます。

topコマンドを実行すると、CPU利用率(%CPU)が高い順に表示し、3秒ごとに表示内容を更新します。
「q」を入力すると終了、「?」を入力するとヘルプ画面に切り替わります。

topコマンドのオプション

topコマンドの主なオプションを以下に記載します。

オプション説明
-d 秒表示を更新する間隔を指定する。
-w 桁数出力の幅を指定する。各プロセスの情報を、桁数に入力し文字数分しか表示しません。
-n 回数指定した回数だけ表示を更新すると自動で表示を終了する。
-o 項目指定した項目順に、並べ替えを行う。
-bバッチモードで実行する。コマンドを終了するまで、出力が切り替わるたびに、
実行中の全プロセスの情報を、新たな行に出力します。
「-b」オプション無しで実行したときは情報の書き換えが行われますが、
バッチモードは、書き換えは行われず、更新のたびに、情報を追加していきます。
-sセキュアモードで動作する。
-i実行されていないプロセスを表示するか、しないかを切り替える。
アイドルプロセスを表示しない場合は、実行中のプロセスのみ表示する。
-u ユーザーUIDもしくは、ユーザー名を指定し、指定したユーザーのプロセスのみを表示する。

topコマンドの出力

topコマンドを実行した、実際の出力は以下です。

[test@localhost ~]$ top

top - 17:00:07 up 20 min,  2 users,  load average: 0.30, 0.13, 0.20
Tasks: 202 total,   3 running, 148 sleeping,   0 stopped,   0 zombie
%Cpu(s):  1.4 us,  1.0 sy,  0.0 ni, 97.3 id,  0.3 wa,  0.0 hi,  0.0 si,  0.0 st
KiB Mem :   976856 total,    70600 free,   712820 used,   193436 buff/cache
KiB Swap:  2098172 total,  2089980 free,     8192 used.   102368 avail Mem 

   PID USER      PR  NI    VIRT    RES    SHR S %CPU %MEM     TIME+ COMMAND                             
  2001 test      20   0 3007404 174564  59964 S  1.7 17.9   0:26.32 gnome-shell                         
  1258 root      20   0  328572  50292  25260 S  1.3  5.1   0:06.43 X                                   
  2611 test      20   0  827748  33480  22064 S  1.0  3.4   0:02.66 gnome-terminal-                     
    23 root      39  19       0      0      0 S  0.7  0.0   0:00.29 khugepaged                          
  1133 root      20   0  574304  16784   5508 S  0.3  1.7   0:01.44 tuned                               
  3106 test      20   0  162140   4512   3712 R  0.3  0.5   0:00.09 top                                 
     1 root      20   0  193820   6660   4664 S  0.0  0.7   0:03.83 systemd                             
     2 root      20   0       0      0      0 S  0.0  0.0   0:00.00 kthreadd                            
     3 root       0 -20       0      0      0 I  0.0  0.0   0:00.00 rcu_gp                              

topコマンドの出力項目の説明

topコマンドを実行した結果、出力される各項目の意味について説明します。

[test@localhost ~]$ top 
top - (1)17:00:07 (2)up 20 min,  (3)2 users,  (4)load average: 0.30, 0.13, 0.20 
(5)Tasks: 202 total,   (6)3 running, (7)148 sleeping,   (8)0 stopped,   (9)0 zombie
%Cpu(s):(10)1.4 us,(11)1.0 sy,(12)0.0 ni,(13)97.3 id,(14)0.3 wa,(15)0.0 hi,(16)0.0 si,(17)0.0 st
KiB Mem :(18)976856 total,(19)70600 free,(20)712820 used,(21)193436 buff/cache
KiB Swap:(22)2098172 total,(23)2089980 free,(24)8192 used.(25)102368 avail Mem 

(26)PID(27)USER(28)PR(29)NI(30)VIRT (31)RES(32)SHR (33)S(34)%CPU(35)%MEM(36)TIME+(37)COMMAND                             
   2001   test    20    0     3007404    174564   59964     S     1.7    17.9     0:26.32     gnome-shell                                                        
項目説明
(1)現在の時刻。
(2)システムが起動してからの経過時間。
(3)現在ログイン中のユーザー数。
(4)平均負荷。右から、1分間、5分間、15分間の平均負荷。
平均負荷は、CPUが、他のプロセスを処理中であるために、
実行待ちになっているプロセスの平均数。
※この数値が搭載されているCPU、もしくはコア数を超えていれば、
処理待ちが発生している。
(5)プロセスの合計数。
(6)実行状態のプロセス数。
(7)スリーブ状態のプロセス数。
(8)停止状態のプロセス数。
(9)ゾンビ状態のプロセス数。
ゾンビ状態とは、処理が終了しているが、プロセステーブルから情報が
削除されていない状態を指す。
(10)ユーザーのプロセスが、CPUを使用している時間の割合。
(11)カーネルがCPUを使用している時間の割合。
(12)優先度が変更されたプロセスがCPUを使用している割合。
(13)CPUがアイドル状態の時間の割合。
(14)ディスクI/O(ディスクの読み書き)待ちの時間の割合。
(15)ハードウェア割り込み要求の時間の割合。
割り込みとは、CPUが割り込み要求を受け取ったときに、
現在実行している処理を中断して、割り込み要求の処理を行うこと。
割り込み要求には、ハードウェアの割り込みと、ソフトウェアの割り込み
の2種類がある。
(16)ソフトウェア割り込み要求の時間の割合。
割り込みとは、CPUが割り込み要求を受け取ったときに、
現在実行している処理を中断して、割り込み要求の処理を行うこと。
割り込み要求には、ハードウェアの割り込みと、ソフトウェアの割り込み
の2種類がある。
(17)ゲストOSがCPUを割り当てられなかった時間の割合。
仮想環境で、ゲストOSがCPUリソースを要求したが、
CPUリソースを割り当ててもらえなかった時間のこと。
(18)物理メモリの合計。
(19)現在未使用のメモリの合計。
(20)現在使用しているメモリの合計。
(21)バッファ、キャッシュサイズの大きさ。
(22)スワップ領域のサイズ。
(23)未使用のスワップ領域のサイズ。
(24)使用中のスワップ領域のサイズ。
(25)メモリが不足したときに利用できる物理メモリのサイズ。
(26)プロセスID。
(27)ユーザー名。
(28)プロセスの実行優先度。
(29)Nice値。
(30)使用中の仮想メモリのサイズ。
単位はKB。
(31)使用中の物理メモリのサイズ
単位はKB。
(32)共有メモリのサイズ。
単位はKB。
(33)プロセスの状態。
34)CPUの使用率。
(35)物理メモリの使用率。
(36)プロセスの処理が開始してから、どのくらいCPUを使用したかの合計時間。
(37)プロセスの実行に使用したコマンド。

topコマンド使用時の操作コマンド

topコマンドを使用した際、実行中はキーの操作によって、出力内容を変更したり、
表示項目を変更したりすることが出来ます。

topコマンド実行中のキー操作について説明します。

操作キー説明
Enter表示内容の更新。
f表示する項目を変更する。
I平均負荷の表示、非表示の切り替え。
mメモリ、スワップ、グラフの表示、非表示を切り替える。
uuを入力後に、入力したユーザーのプロセスのみに絞って表示する。
PCPU使用率順に表示する。
Mメモリ使用率順に表示する。
W変更した設定内容を保存する。
qtopコマンドの実行を終了する。

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