【yumdownloader】RPMパッケージだけインストールする方法

最終更新日 2024年10月24日

【yumdownloader】RPMパッケージだけインストールする方法

こんな方はこの記事がおすすめ!

いつもYUMコマンドを使用しているけど、RPMコマンドでRPMパッケージだけインストールしたい

RPMコマンドの使い方が分からない

なんだかRPMコマンドとYUMコマンドの違いが分からない

記事の概要

今回の記事では、RPMパッケージのみをインストールする方法を記載します。

普段皆さんは、YUMコマンドを使用して、パッケージを丸ごとインストールしているかと思います。

しかし、RPMパッケージのみをインストールする場合、ダウンロードとインストールを分けて行う必要あり。

この作業は、普段行わない少し特殊な作業のため、その対応方法を記載します。

今回は、yumdownloaderを使用したRPMパッケージをダウンロードする方法について詳しく解説!

ダウンロードとインストールの違い

RPMパッケージのみのインストールには、あらかじめローカル(デスクトップなど)に

RPMパッケージをダウンロードしておく必要があります。

ところで、なぜRPMパッケージを事前にダウンロードする必要があるのでしょうか

その理由を理解するためには、インストールとダウンロードの違いを理解する必要があるため、

両者の違いについて記載します。

知っている方は読み飛ばしていただいて大丈夫です。

ダウンロードとは

ダウンロードとは、ローカルにデータを保存することです。

具体的には、PCやサーバーにソフトウェア等を保存することを指します。

ダウンロードでは、保存するだけで、セットアップなどは行いません。あくまで保存するだけです。

インストールとは

インストールとは、PCやサーバーがダウンロードしたソフトウェアを使用できるようにセットアップすることです。

そのため、インストールするには、予め、データをダウンロードして、保存している必要があります。

実際に作業を行う際は、順序的には、ダウンロード⇒インストールの順番で行います。

RPMコマンドとYUMコマンドの違い

それでは、YUMコマンドとRPMコマンドの違いを簡単に説明します。

RPM:インストールのみ行うコマンド

YUM:ダウンロード~インストールまで行うコマンド

便利なことに、YUMコマンドは、コマンドを打つだけで、パッケージを、WEBサイトからダウンロードし、

実際に使用できるようにするインストールまで行ってくれます。

しかし、RPMコマンドは、インストールのみ行うため、RPMコマンドでパッケージをインストールする場合、

事前にローカルにパッケージをダウンロードする必要があります。

ダウンロードしないでインストールのみ行うとどうなる?

実験として、パッケージをダウンロードしないで、RPMコマンドを使用した場合どうなるのか試しました。

その結果、インストールするRPMパッケージをダウンロードせずに、

rpmコマンドでインストールしようとすると下記のようにエラーになります。

[root@localhost]# rpm -ivh httpd-2.4.6-97.el7.centos.5.x86_64.rpm
エラー: httpd-2.4.54-5.fc37.aarch64.html のオープンに失敗: そのようなファイルやディレクトリはありません

上記のエラーからもわかるように、RPMコマンドを使用して、パッケージをインストールするには、

予め、パッケージをダウンロードしておく必要があります。

RPMパッケージファイルをサーバー(端末)にダウンロードする方法

RPMパッケージファイルをサーバー(端末)にダウンロードする方法は2つ方法があります。

1.WEBサイトからRPMパッケージをダウンロードする。

2.yumdownloaderコマンドを使用してダウンロードする。

※yumdownloaderコマンドはRPMパッケージのみをダウンロードするコマンドです。

yumdownloaderコマンドの説明

RPMパッケージをダウンロードする場合、yumdownloaderコマンドを使用するのが

一番手っ取り早いです!

そのため、今回の記事では、後程yumdownloaderを使用してRPMパッケージをダウンロードしていきます。

この章では、yumdownloaderコマンドについて解説!

yumdownloaderとは

yumdownloaderとは、リポジトリから rpm パッケージをダウンロードすることができるコマンドです。

リポジトリとは、パッケージファイルの保管場所のことで、WEB上に存在するパッケージファイルの

保管庫のようなもの。

yumdownloaderのいいところは、ダウンロードしたい対象のパッケージが、

システムにインストールされていても、されていなくてもダウンロード出来ること。

そのため、意識せずにコマンドを使用してダウンロードできます。

yumdownloaderコマンドのインストール

自分のPCにはyumdownloader コマンドがインストールされていない!という方のために

インストール方法を記載します。

yumdownloader コマンドは、yum-utils パッケージに入っています。

そのため、以下のコマンドでyum-utils パッケージをインストールする必要があります。

yum install yum-utils

yumdownloader の書式

続いて、yumdownloader コマンドの使用方法について記載します。

yumdownloaderコマンドの書式は以下です。

このコマンドを使用してダウンロードすると、カレントディレクトリにパッケージがダウンロードされます。

yumdownloader パッケージ名1 パッケージ名2 パッケージ名3

yumdownloader のオプション

自分がよく使用するオプションを記載します。-

-destdir DIR : パッケージのダウンロード先をDIRに指定する
--source :バイナリパッケージではなく、ソースパッケージをダウンロードする

RPMパッケージのみインストールする手順

それでは実際にRPMパッケージをダウンロードする手順について説明します。

RPMパッケージをインストールする流れは以下です。

1.RPMパッケージファイルをサーバー(端末)にダウンロード。

2.rpmコマンドでパッケージをインストール。

今回はyumdownloaderコマンドでダウンロード、rpmコマンドでインストールする手順を紹介します。

RPMパッケージファイルをサーバー(端末)にダウンロード

今回はyumdownloaderコマンドを使用して、「httpd」パッケージをダウンロード、インストールします。

[root@localhost]# yumdownloader httpd
読み込んだプラグイン:fastestmirror, langpacks
Loading mirror speeds from cached hostfile

  • base: ftp.tsukuba.wide.ad.jp
  • extras: ftp.tsukuba.wide.ad.jp
  • updates: ftp.tsukuba.wide.ad.jp
    httpd-2.4.6-97.el7.centos.5.x86_64.rpm | 2.7 MB 00:00:00

rpmコマンドでパッケージをインストール

[root@localhost]# rpm -ivh httpd-2.4.6-97.el7.centos.5.x86_64.rpm
準備しています...          ################################# [100%]

※インストールの際はパッケージファイル名に「.rpm」をつけないとインストールできない。

ちなみに、ダウンロードしたパッケージファイルは↓のコマンドで確認できます。

[root@localhost]# rpm -qa | grep centos.5
httpd-2.4.6-97.el7.centos.5.x86_64